赤い紙 黄色い紙に 青い紙
月影星之介


<解説文>
 僕が森の小さな小学校(どんな小学校だ、それ?)に通っていた頃、こんな

噂話が級友達の間で広まった。

 「夜中にトイレに行く。用を足してふと見れば、紙がない。男は思わず天を

仰ぐ。『おお、神よ、天は我を見捨てたというか・・・』。男がそのつぶらな瞳に

涙を滲ませた時、ふと股の間から声がする。『赤い紙か・・・青い紙か・・・それ

とも黄色の紙か・・・』。男は思わず、真っ暗で何も見えないボットン便所の中を

のぞき込む。すると、中から眩いばかりの光が溢れ、女神が現れるのだ。そして

糞まみれの美しい女神は、男にこう言う。『おまえが落としたのは、金の尻コ玉

か?銀の尻コ玉か?それともただの尻コ玉か?』欲に目のくらんだ男は『金の

尻コ玉』と答え、嘘つきの罰として耳をロバにされてしまいました。・・・・おしまい」

(待て待て待て待て!すっごい勢いでいろんな話がごっちゃになってるだろ

うが!)

 さて、問題です。

 この話には『赤い紙の怪談』の話の他に、いったい幾つの物語の一部が組み

込まれているでしょうか。正解した方から抽選で、『元カレと行こう!日帰り四国

お遍路旅〜坊さんデカW・血塗られた殺意の錫杖〜』を二名様に・・・。

 (プレゼントするなっ、そんな不吉なモン!!正しくは、夜中トイレに入ると

「赤い紙いらんか。青い紙いらんか。黄色い紙いらんか」と声がして、『赤い紙』

と答えると血塗れになって死に、『青い紙』と答えると溺死、『黄色い紙』と

答えると狂気の国に連れて行かれるという怪談だろ)

 僕は実際にその狂気の国とやらに連れて行かれたことがあるのですが、

とにかく凄い所でした。そこは鬱蒼とした森なのですが、ひとたび時が満ち

れば、小鳥たちは狂ったように舞い唄い、動物たちも、木さえも、恐ろしいほどに

目を見開き、息も荒く、その身を大きく震わせながら、声も高らかになんだかよく

解らない唄を、時には地を這うように低く、時には天に届けとばかりに高く、

唄うのです・・・。

 (それ『魅惑のチ●ルーム』だろうが!!)

 ちなみに僕が小学生の頃出会ったトイレの溶解は、「福沢諭吉の印刷された

紙をいっぱいくれ」と答えた僕に対して、「出ていけ!!」と一喝したそうですが

本当でしょうか?

 (てめえの体験談を逆に聞き返すんじゃない!)

 このおかしな溶解は、まだトイレのどこかにいます。・・・たぶん。

 (最後までパクるか、おまえは!しかも『トイレのどこか』じゃなくて『どこかの

トイレ』だろうが)

 狂気の国に行ったりもしたけど、私は元気です。

 (やかましいわい!)


(今日は機嫌がイイみたいですね。となりの)月影星之介
(ツッコミよ今夜もありがとぉ〜ぉ)上田柾流