マスクして 帽子をかぶって 夜道行く
紀之一多
【出来れば目だし帽をかぶりたいです】
月影 : 前を歩いていたオネエさんが振り返ってぎょっとした顔していました。
上田 : ・・・おう。
月影 : 死に神でも憑いていたんでしょうか?
上田 : デスノ!?デスノの持ち主!?
月影 : 顔が寒いと心も寒いですな。
上田 : 心まで・・・。心まで寒いんですか!?
月影 : 寒いですね。もうなんていうか、アレですね、心の中でオッサンがパンツとクツシタとサンタ帽だけかぶってワカサギ釣りしてるような状況と云えばわかりやすいですかね。
上田 : 解りずれェよ!!
月影 : 彼はアレですよ、元・サンタなので・・・。
上田 : あっ!!それは辛いな!!いったい何があったんだろう、彼に!?
月影 : 僕も聞いてみたよ。だけど、彼は哀しそうな目をしてただ首を横にふるばかり・・・。
上田 : 居酒屋にでも連れていって話を聞いてあげたらどうだろう?
月影 : 後に彼が語ったところによると、「馬を見る目がなかった」と。
上田 : 賭事かよ!!駄目だろ、身を持ち崩してちゃ!!
月影 : 色んなものを売ってしまった、と・・・。
上田 : それでクツシタとパンツとサンタ帽だけなのか。
月影 : 白い袋の中に入っていたものも全て売ってしまったと。
上田 : 駄目だろ!!夢や希望がたくさん詰まってる袋だろ、ソレ!?
月影 : 安心したまえ上田くん、そのオッサンは本当は元・サンタではない。
上田 : そうなのか・・・!子どもにあげるはずのオモチャまで売っちまったのかと思って、ビックリしたじゃないか!!
月影 : あれは・・・あのオッサンはね・・・実は僕のおとうさ・・・。
七歩 : ウ、エ〜ダ〜。(テコテコ)
上田 : エ!?なんて!?今なんて!?
月影 : あれ〜、七歩じゃないか〜。どうしたんだい?
上田 : き、気になる・・・!!まさかオッサンは星の・・・!?
七歩 : ウ、エ〜ダ〜。くレ。
上田 : え!?な、なにを!?
七歩 : ぷれぜんト。
上田 : な、なんの!?
月影 : いやだなぁ、上田くん。この時期のプレゼントと云ったら一つしかないじゃないか。
上田 : あ。ああ・・・そうか。12月だもんな。
月影 : そうさ。ほら、七歩、上田くんにちゃんともらうんだぞ・・・結納金。
上田 : 何ぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!
七歩 : ちがウ。
月影 : ああ、ごめんごめん。まだ早かったな。じゃあアレかい?肉かい?
七歩 : うム!
上田 : ・・・お腹空いてるの?七歩ちゃん。
七歩 : うム!!
(月影のお父さんの秘密は・・・!?)紀之一多+月影星之介・上田柾流 |