通勤中 セミに顔面 当たられて・・・
紀之一多
【ちょっとした事故ですよ】
上田 : イデデデデデ・・・・。
月影 : この世ならさるものばかり見ているからこういう目に遭う。
上田 : この世ならざるものなんか見とらんわい!!セミ甘くみんな!!セミ早ェぞ!!
月影 : そんなことないよ。僕なんかお箸で捕まえちゃう。ほれ。
上田 : やめい!!
月影 : 三途の川も渡っちゃう。ほれ。
上田 : 渡っとる場合か!!今は俺のセミの話だろうが!!
月影 : 上田くんのセミではない。あれはフリーのセミだ。むしろ地球のセミだ。
上田 : 確かに俺の飼っているセミではないが・・・しかし、俺の飼っているセミだとしたら、飼い犬に手を噛まれる如き出来事ではないのか?
月影 : 飼いセミに顔に当たられる・・・。
上田 : ム!?ゴロが悪い!!
月影 : 上田くん、セミに激突されたからと云ってそこまで激怒しなくても。セミのほうがよっぽどダメージが大きかったと思うよ。口を開けて歩いていなくて良かったと思わなければ。
上田 : うう・・・星なんかになぐさめられるなんて・・・っていうか、何故セミ如きにここまで凹まねばならぬのか・・・!?
月影 : それは君が病んでいるからさ。この薬を飲みなさい。なんかよくわからないけど、よく効くから。
上田 : あ、怪しい!!なんなんだ、その「なんかよくわからないけど」ってのは!?
月影 : 僕のタンスから、ぽろっと剥き身で出てきたので。
上田 : それ薬かどうかも解らないじゃないか!?
月影 : いわしの頭も信心から。薬だと信じて飲めばなにがしかに効くであろう。
上田 : 偉い坊さんみたいに云っても駄目っ!!
月影 : 神主さんのほうがいいな・・・。
上田 : 淋しそうに呟くんじゃない。
月影 : 僕は淋しい子どもなんだ!!小さい頃、学校で飼っていた白犬ポチに上履きをくわえて走り去られて以来、ずっとかたっぽ履きなんだ!!
上田 : 買ってもらいなさい、上履きくらい。
月影 : 趣味は体育館シューズを体育館以外で履くことです!!
上田 : 意味わからん!!ちゃんと体育館で履けぃ!!
月影 : 靴って・・・なんだろう・・・。
上田 : そこまでか?そこまで来ちゃったのか?早く現実に帰ってきなさい。
月影 : はっ!ただいま!!セミの話だったよね!?
上田 : え!?そっから!?よりによってそこに戻るの!?
月影 : 上田くんがセミに真っ向勝負を挑んだ挙げ句に、返り討ちにされたあの虚しく悲しい人VSセミ戦争の話だったよね?
上田 : そんな話ないわい!!しかもそれ俺負けちゃってんじゃん!!
月影 : 命を大切にしないやつなんかだいっきらいだ〜。
上田 : 「ゲド戦記」だよ!!
月影 : 見てないけどね。
(「ブレイブストーリー」もまだ。とほほ)紀之一多+月影星之介・上田柾流 |