拾月 第参週


  なおんない はやくしないと まにあわない

                                                守餌象

  ミッションを 与えて下さい エージェント!!

                                                舞無舞無

缶コーヒーの販即キャンペーンに乗っている。…乗せられている?
どうしてだろう、たまぁにこの類いのモノに参加してしまうのは。
缶コーヒーなら、まぁ、毎日ではないが良く飲むし、それを元手に何かいいもんが手に入るなら、それはそれで儲けもんかな〜、みたいな気持ちだ。
しかし、今回のキャンペーンで当る商品は、ボータブルDVDプロジェクターと、デジタルムービーカメラなんだが。
…欲しいか?
うーん。そんなにかは欲しくない(笑)。
でも、両方とも夜光堂の備品にはいいかも?
稽古んときに、プロジェクターを使って、皆で大画面を見ながら“ビリー”やる、とか。(スクリーンについてどう考えているのか訊かせて貰おうか)
カメラがあれば公演の様子を収めるのにいいかな〜とか。(それを撮るカメラマンの手配についてどう考えているのか訊かせて貰おうか)
どっちにしても…気持ちいいくらいにノープランなわけですが、案外、これくらい無欲な方が当るもんなんじゃないかと思ったり思わなかったり。
今までの体験からしたって、“行きがけの駄賃”みたいなのが、結構当たるんだよ。
応募したことを忘れてるくらいの奴が。
で、まぁ、カロリーが…糖分が…という話には目をつぶって、セッセセッセと缶コーヒーを買っているんですが。
会社で買うと、ことごとく、シール(ミッションコードが記載されている)が貼られていない商品が出て来るのは、何故な〜んだろう、ど〜してな〜んだろう?!
ちゃんと自販機には、キャンペーンのチラシが貼られているし、商品見本の脇にもきちんと“対象商品”と書かれているのに!!
表を見ても裏を見ても(缶に裏表ってあんのか?)、上から見ても下から見ても、1本カラッ飲み干してみても。
一向にエージェントからの指令が発見出来ないのですが?!
これは、アレか、貴様のようなへっぽこに与える指令はないってことか。
それとも、指令を探し出すところから既にミッションなのか。
するってぇと、私はこの缶コーヒーを右に3回、左に2回回した後に、上下に38回シェイク。
手元の時計が12時丁度を指したときに、おもむろに…って、出来るかぁぁぁ、そんなん!!
インポッシブルですよ!
ミッション・インポッシブルですよ!!
え? 観た事ないですよ!!! 2はおろか、1もね!! (え? 3まであるの?)でも、トムが出てるんだってことは知ってます!(←映画の話ね)
ま、まさか、缶コーヒーのカロリーで私を肥え太らせようという陰謀か?! おお恐ろしい!!!
キャンペーン中ならキャンペーンにそぐったものを補充しておくれよ、コカ○ーラさんよぉ!
そもそも私は缶コーヒーはKI○IN派なのだ。どっちかと言えばサ○ントリー派なのだ。一番美味しいと思うカフェオレはサッ○ロ製品なのだ!!!(節操ネェな・・・)
それとも、100円しか払わないモン(会社の自販機は商品基本100円で販売)に参加させるキャンペーンはないってかい? え、どうなんだ〜い!

  電車内 トークショーかよ オマエたち

                                                紀之一多

【完全トーク態勢の男たち】
今晩は。月影星之介です。
僕が乗り込んだ車両で、トークショーが行われていましたよ。
普通に座れば八人は座れるであろう長いシートに、何故か彼らはお互いが向き合うように斜めに座り、膝を突き合わせて、相手の顔を見ながらにこやかに話をしていますよ。
時刻は午後六時。彼らがまっすぐ座れば、他の方が一人座れますのに…。
そこで僕は気付いたのです。
ははあ、彼らは僕らにトークショーを見せているのだな、と…!
そう思って見れば、その大袈裟なまでのリアクションも、多少ボリュームが過ぎた声の大きさも、全てが納得がいきます!
大体、アツアツ男女カップルでもあるまいし、男二人が膝と瞳を合わせながらキャッキャ話しているなんて、なかなかありませんものね!
…え?あれ?まさか…そうなんですか?腐女子の皆さんが思わず喜んでしまう、アレなんですか?ビジュアル的にまったくアレですが、アレなんですか!?
だとしたらすいません。トークショーだなんて言ってしまって…。あ、アレではない…そうですか。
おやおや?相方が途中の駅で降りてしまいましたよ?
一人になってしまった彼のほうは、周囲の冷たい視線にさらされて大変気まずい様子ですよ。
キャッキャ楽しかったトークタイムのツケを、今になって支払わされている感じですか?苦虫を噛み潰したような顔をしてますよ。…元からですか?
おっと、今度はケータイ電話で話をしながら若いお兄さんが乗り込んできましたよ!
一向に切る気配がないどころか、席に座って話はじめましたよ。
これは凄い。
彼はきっと、電車内でケータイで話をしてはいけないというルールを知らないのです。ムチムチの無知ヲくんと彼にあだ名をつけてあげたいけれど、彼はそれを快諾してくれるでしょうか?
ん?ムチヲくんの電話での話題は「大学講師の教え方についてのダメ出し」みたいですよ。今、電車内の皆がダメ出ししたいのは君なのにね!ハハハハハ!
おや?
トークショーくんがいかにも迷惑そうな顔で、ムチヲくんを見ていますよ。偉くなりましたね!
そんな彼らも途中の駅でぶらりぶらりと降りて行きました。
ああーハッピーターンたべたいなー。


途中下車しなかった月影星之介




A Theatrical Campany yakoudou