焼きそばが 半分墜落 生ゴミに
舞無舞無
しかも、夜中の10時半に。凹んだ。
明日、会社休もうかな…と思った。
『カップ焼きそばの湯切りに失敗した者は翌日に“凹み休み”の取得が認められるものとする。
ただし、申請の際には必ず証拠写真を添付のこと』みたいな社内規定のある会社はないだろうか。
あったら転職を考えないこともない。
空腹の極みにいたので、その凹みは実に深刻である。
カップ焼きそばは、あれだな、一回開けて蓋して湯切り口からお湯を捨てるタイプじゃなくて、シールされてる蓋の一部分を剥がして湯切り口になるタイプに統一すべきだな。
あれを考えた人は、きっと私と同じように“お腹ぺこぺこ!”で挑んだ湯切りに失敗して大いに凹んだ過去を持つ人に違いない…!!良くやってくれた!!!(想像の中で彼の手を握りしめる)
寄り麺の圧力って、すごいんだな、閉じた蓋を押し退ける力があるんだもんな。
そして、人は無力だな。
雪崩れ落ちる麺を見ながら為す術なく阿呆面で『あああ!』と叫ぶしかない。
そして、シンクにのたうつ麺の山を涙目で見詰め、震える指先を伸ばし、ソッと…シンクに触れていない部分を摘みあげ、カップの中に…戻す…。涙を一粒、スパイスに添えて…。
え? 戻したよ、ああ、戻したさ、戻すに決まってんだろ! 3秒ルールだっつーの!
わしゃあ、腹ぺこで、1麺たりとも無駄にしたくない気持ちだったんだ!
何なら喰い終わった容器の中に、冷蔵庫の余りご飯をチンして加え、ソースと絡めてチャーハン的に喰ってもいい、178円(コンビニ価格)を余すとこなくしゃぶり尽くしたい、そんな状態なんだもの!!
そうしてかき集めた1/2のカップ焼きそばを食べ終えてからも「でも、本来の1/2・・・」という思い断ち難く、「もっと食ってもいいはずなのだ、私わ!」と倒置法で自らを鼓舞し、家の中を「・・・食うモンはねぇ〜が〜。この腹を満たす食いモンはねぇ〜が〜!!」と、“秋田なまはげ祭り”状態で練り歩く。
あ、いつ買ったか分からないチョコレートだ。食べよ。
あ、数ヶ月前に実家から持って帰ってきた煎餅だ。食べよ。
あ、コーンスープだ。飲もう。
冒頭に書いたから、お忘れの人もいるかもしれないので、改めて書いておく。
夜中の10時半である。
世の中の正しい30代女子ならば、ダイエット体操かなんかして、脂肪を存分に燃焼させ、充実感いっぱいの顔で「さっ、お風呂に入ろ!」とか言ってなくちゃいけない時間である。
もしくは、カレシ(↑)に、「今日、部長が、“○×クン、最近綺麗になったね、そろそろゴールインなのかな?”とか言われちゃったぁ・・・。どう思う〜?」と甘ーい声でさりげなくプレッシャーをかけてなきゃいけない時間である。
断じて、部屋を“なまはげ状態”で練り歩き、片っ端からみつけた食料を“ひょいぱく、ひょいぱく”食って、げふぅ言う時間ではないのである。
『焼きそばの湯切りに失敗すると、体重が増える』。
『風が吹いたら、桶屋が儲かる』的な用法で世間に浸透すれば、私の脂肪も報われると思う。 |