さりげなく ケツを撫でるな 大学生
紀之一多


<解説文>

[実に巧妙な犯罪であった、と彼は語った]

紀之「割合こんだ電車でね、立ってる人たちの間をひたすら突き進んでる学生がいるんだよ」
上田「うんうん」
紀之「こんだ電車内を移動する人ってあんまりいないでしょ?で、よく見たらさ…両手の平をこう…外側に向けてさ、さりげなく触ってくんだよ。ヒップラインなんかを撫で撫でしながら移動してくの」
月影「なるほど。偶然当たったかのように通り過ぎていけば、触られたほうも痴漢だとは思うまいな。くぬぅ、なんて大胆かつ巧妙にして姑息で情け無い犯行なのだ…」
上田「ワケのわからん感嘆をすんな!」
月影「彼のようなさりげなさを演出出来れば、上田くんも捕まらずに済んだのにね…」
上田「あたかも俺が痴漢で捕まったかのように懐かしむなーっ!」
月影「しかし見ていながら何故止めなかったのだ一多よ?痴漢などする奴は男の風上にも置けぬと、ジュンコママも言っていたぞ?」
上田「誰だ?ジュンコママ」
月影「新宿のニ丁目あたりを艶やかな着物姿で歩く大きなオカマがいたら…それはジュンコママかも知れませんよ。ふふふ、るらら〜」
上田「舞うなッ!しかも華麗にッ」
紀之「僕も撫でられたんだケド」
月影「なっ…破廉恥なッ!!」
上田「なぜ激怒する?」
月影「並んでいればヤローのケツも脂ギッシュなオヤジのケツも撫でる!まさに無差別痴漢男!何故おまえは撫でるのか…そこに尻があるからだ!!」
上田「ワケのわかんねー名言にうちふるえて泣くな!!」
紀之「なんにせよ痴漢はいけません」
月影「そのトウリだ!」
上田「わーん。コイツわけわかんなーい!」