野比のび太 十年前から 進歩なし
紀之一多


<解説文>
【どこでもドアがあれば八時二十分まで眠れるはずだ・・・】

月影:ドラえもんの目的は、のび太としずかちゃんを結婚させる事だったのか・・・。

上田:体育座りで『ドラえもん』を見ながら真剣につぶやくんじゃないっ。

月影:そしてさらにのび太をマシな男にしようとしていたのか・・・。

上田:わざわざ22世紀から来てな。

月影:無駄なことを・・・・。(フッ)

上田:おいっ!!そんなことを言うな!!

月影:だって僕は小さい頃からずっとのび太を見ているが、まるっきり進歩していないぞ。いっつも話の始まりには町中をダッシュしている。時にはジャイアンに追われ、時には犬に追われ、時にはオシッコを漏らしそうになりながら。彼はいつも何かに追われ続けている。僕の中で『進歩しない男三人衆』といえば、野比のび太・磯野カツオ・うっかり八兵衛だ。

上田:なんとなくイメージは解らんでもないが、勝手に決めちゃいけないだろう。

月影:そこで今日は、この僕が進歩しない男三人衆を進歩させてみせよう。

上田:ほお〜。(疑いの眼差し)

月影:まずのび太。ドラえもんを未来に帰して、全寮制の進学校にたたき込む。はい、おしまい。

上田:っていうかそれ『ドラえもん』じゃねええええええ〜!!!

月影:なんだかんだいっても一番のび太を甘やかしてるのはドラえもんだと思うから。

上田:なんでそんなにクールなんだよ、オマエは。

月影:では次にカツオ。波平を老人ホームに入れ、サザエをロボにし、カツオ自身は五年は帰ってこないマグロ漁船に放り込む。はい、完璧。

上田:なんでそんな暗いことになっとるか磯野家は〜〜〜!!???

月影:カツオがいつまでたっても調子に乗った悪知恵を働かせ、最終的にゲンコを食らうという行動パターンを繰り返すのは、波平とサザエのせいだと思う。波平に怒られる、サザエに追いかけられるという行為により、カツオは自分の存在意義やキャラクターを確認してるんだ。自分を気にかけて欲しくて、カツオはあえて怒られるような行動を起こしているのだよ。だから、波平とサザエを隔離し、カツオ自身を鍛えることにより、彼ははじめて進歩を始めるのだよ。

上田:だからって何も老人ホームに入れなくても・・・。

月影:そこはちゃんと波平とサザエのことも考えている。血の気が多くて、怒りっぽい波平は、きっと血圧が高くていつか脳溢血などで死んでしまうだろう。そうならないうちに心安らかに過ごせる場所に移してあげるのだ。なんならフネもつけていい。

上田:ああ、是非つけてやってくれ。

月影:そしてサザエ。カツオの悪戯の原因となってる彼女天性のオッチョコチョイを治すには、もうロボにするしかない。悪戯好きなカツオも、腕のミサイルで瀕死の重傷だ!!

上田:っていうかタラちゃん泣くぞ!マスオ逃げるぞ!!

月影:じゃあ、タラもマスオもロボにする。

上田:するな〜〜〜〜っ!!!

月影:最後にうっかり八兵衛。茶店出入り禁止。団子禁止。あと、ただの八兵衛にする。

上田:それだけかああああああああああっ!!
(僕は三人とも好きだよ・ポッ)紀之一多+月影星之介・上田柾流