其の弐拾『ナイトメアの悪戯』の巻 |
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オイラ、よく夢で逃げている。 逃げてるっつっても「ぐあ〜なんかしらんけど、怖いモノが追いかけてくるよ〜。こ、こわ〜いっ!あわあわ」とか、そういうホラー系ではなく。その逃げっぷりは、まさに次世代ゲーム系であると言って過言ではないだろう。(ぬ?過言か?!) なんせ舞台が凄い。 鉄筋のマンション・忍者屋敷のような日本家屋・通路がやたらと入り組んだ(おそらく消防法に違反している)老舗温泉宿・古ぼけた学校・バスターミナル・城・そして時には街全体が、命がけ鬼ごっこの舞台となるのだ。 必要なのは、運と勘。追っ手の動きを予測・察知し、建物中にある抜け道をうまく利用して逃げ切る。そうだ、生き抜け俺!(笑)何に追っかけられてるか知らんけど。(知らんのかいな!)正体は不明であるものの、謎の追っ手はなかなかどうして卑劣な手を使ってくるヤツが多く、なかなかどうして手強いのだ。時にはガソリンをまいた被服室に火を放ち、また時には知り合いのフリをしてニコニコしながら近づいてきたりもする。今までヤツらにやられた一番酷い仕打ちは、ピカピカに磨かれたサバイバルナイフを首の横からずぶずぶと刺しこまれたコトだろう。ナイフの冷たい感触と、流れ出る血の生温かさがなんとも言えず気持ち悪かった・・・。(幸運だったのは、オイラの夢に痛覚というものが存在しないことだろう。視覚、聴覚、触覚、味覚、何もかもが現実とほとんど変わらないオイラの夢の中で、唯一感じることが出来ないのが痛覚だ。っていうか、コレ、痛覚感じてたら「うぎゃああああああ!」言うて飛び起きてるやろね。) そんなヤツらの手から逃れるため、オイラはケイン・コスギも真っ青なアクションと、スネ夫もビックリの卑怯な手の数々を駆使して、建物内を走り回るのだ。 マンションの8階ベランダから飛び降り(ここらへんさすが夢ね)、天井板を剥がして天井裏を這いずりまわり(わしゃ『屋根裏の散歩者/作・江戸川乱歩』か!)、天守閣の屋根をコソコソ走り、生温い水の中を息の続く限りひたすら藻掻き進み、そして時にはテメエより細いパイプ管の中をグギグギ関節外しながら進んでいく(自分で書いてて気持ち悪ぃな)・・・。最早、ケインどころか人外魔境の域に達しているが、いいのだ、逃げ切れれば! この次世代ゲーム系逃げ切り夢には、いつもパートナーが存在する。一緒に逃げるための仲間、NPCだ。(駐車場の名前じゃないぞ。ノンプレイヤーキャラクター、自分が操っているワケではないキャラのことだ。共に行動し、時にオイラを助けてくれたり、見事に裏切ってくれたりするイカしたヤツだ。)しかしこの仲間、なかなか最後まで一緒にいてくれない。それは何故か・・・そう、その悲しい理由とは・・・オイラが仲間を置いて逃げて行くからさ〜!!(爆!)しょうがないじゃないか、本能がオイラに逃げろと言っているんだ。(本当か?)そうさ、オイラは卑怯者さ♪テメエが逃げ切るためには、どんな犠牲も払ってみせるぜ♪窓に鍵が掛けられていて逃げられないと思われている部屋で、ただ一つ開けることの出来る窓を見つけてその前をキープしいつでも出られるように身構え、あまつさえその窓の存在を誰にも言いやしない・・・そんなヤツなのさ!一緒に雪山に行きたくないヤツナンバーワンなのさ!ムン。(胸を張って言うな、胸を!)こうして、オイラと仲間はいつの間にかはぐれてしまうのだ。その後、ヤツがどうなったのか・・・それは誰も知らない。ケケケ。 ナイフでズブズブやられるかどうかの殺伐とした夢(殺伐としているのはオイラだという噂もあるが・・・)だが、時にはココロに温かい出会いもあったりする。追っ手から逃れる為に飛び乗ったシャトルバスで隣り合ったお兄ちゃんは、旅の途中で通りがかった道の駅(まさに道路を走るモノたちの休憩場所。食べ物やお土産品なども売っている。)の前で、「リンゴのクレープを買ってやる」と言い残してバスを飛び降りた。しかし彼が、ホクホクとした顔でクレープ買いの列に並んでいる間に、無情にもバスは走り去ったのであった・・・・。う〜ん、多少間抜けであるが良い話ではないか!(・・・そうか?) その他にも、戻ってこない孫の帰りを待ち続けている爺さんの死に水をとってやったり、オイラを逃がすためにタコに乗って上空高くに舞い上がって囮となり殺されてしまった姉妹がいたり、やっぱり笑顔でオイラを逃がしてくれた小さな子どもたちがいたり・・・。思わずホロホロと泣けてしまうような、出会いや別れがあるのだ。夢の中で泣いていて、ふと夢から醒めると、瞼の裏に涙がいっぱい溜まっていたりする。そうっと目を開けるとボタボタと、夢の名残の涙がこぼれて落ちるのだ。 ある時見た夢では、父とハハが逃げるオイラを庇って死んだ。翌日「この夢って・・・もしかしたらヤバイんちゃうかな?」と思って取り急ぎ電話してみたのだが、電話に出たハハはまるっきり弾んだ声で「そんなこと〜あるわけ〜ないじゃないの〜」(父が木場シュウだとしたら、ウチのハハは菱沼さん(「動物のお医者さん」)に近いモノがあると言えよう。)と言ってケラケラと笑った。 夢は夢。現実ではない。 だろうけど、オイラはその夢の中の出来事や、夢で出会った人たちのことを、目が醒めてからもよく覚えている。だからオイラにとって夢もまた、リアルな体験の一つだ。繰り返し同じ舞台で展開される夢を見て、また同じ人に出会えた時にはココロから嬉しいし、前に死なせてしまった人はもう絶対に死なせないようにしようと思う。向こうがオイラを覚えててくれることはごく稀だし、時には仲間だったヤツが敵になってたりもするけれど、でもやっぱり出会えて嬉しいなあと思うのは、オイラにとって彼らもまた、リアルな存在だからなのだろう。 今はもう見なくなった夢で、ひとりだけ救えなかった女の子のことを思い出す。 むかし繰り返し見ていた夢だ。彼女はひとり、ある館を守っている。真っ黒な長い髪、透きおった白い肌、悲しげな瞳、風になびく真っ白なワンピース・・・。彼女は口がきけない。しかしそのかわり、不思議な力を自由に操ることができるのだ。私がその館を訪れると、彼女は館の扉の前で手を大きく広げ、自分で起こした風によって浮きあがり、私を冷たい瞳で見下ろすのだ。長い髪は風にあおられて大きく広がり、白いワンピースの裾が激しく揺れている。館に入ろうとすればたちまち攻撃されてしまう。その夢の結末はいつも同じで、私は最後には死ぬのだ。それをどのくらい繰り返した頃からか、彼女が声にならない声を送りはじめたのだ。 《この夢を見続けては駄目よ。あなた、最後に死んでしまうわ。逃げなさい。》 彼女の声によって、私は何度もその悪夢から逃れることが出来た。その子が何者なのか、何故館を守っているのか、それは夢を構成している私にすらわからない。だが、一度だけ、彼女にこう言葉をかけたことがある。 「そんなところにいないで、一緒に行こうよ」 彼女は悲しげな瞳で、ただほんの少し微笑みながらこう答えた。 《わたしは行けないの。さあ、あなたは行きなさい。もう会うこともないでしょう。・・・・さようなら・・・・》 いかにも悲しい物語好きなオイラの用意した結末のようだと今は思うが、これを最後に、本当にこの夢を見ることはなくなってしまった。今でも心残りなのは、彼女をあの館から解き放ってやることが出来なかったことだ。もしまだオイラの意識の中に彼女が存在しているのなら、きっと、オイラが死ぬ時に一緒に解放されてくれるだろうと思っている。 夢を見るのは好きだ。 現実では出会えない人たちに出会うことが出来る。 しかし現実もまた、そう悪くもない。 夢の中で出会うことのない人たちに、出会うことが出来るからだ。 (最近自分の中ですっごく流行ってるのは、チョコチップクッキー。いやもうホント、食ったら幸せ〜。レンジでちょっとチンしてもいいし、温かいミルクと一緒にそのまま食べてもおいし〜。今とても気に入ってるのは、サン○スのパンコーナーで売ってる『ソフトビスキーホワイトチョコ』と、Toh○to『クッキーチャンク』のホワイトチョコクッキー。コレ、オススメです。甘いモノ平気な人は是非、食べてみてください。そろそろ『ハリケン』『龍騎』枠も最終回に向けて加速し始めておりまして・・・なんか複雑。来月にはオイラが怖くて見に行けなかった『龍騎』劇場版のDVDが出るわけで・・・コレも複雑。ああ〜・・・最終回が怖いよ〜!よ〜・・・よ〜・・・・ょ〜・・・) |