| 其之九拾『〜旅ゆけば・第一章〜新野地温泉でのほほんポロリ』の巻 |
|
黄金週間、僕は真っ白なお湯の中にプクプクと沈んでいた・・・。 やって参りました、今年のGWは新野地温泉でのほほん篇。 まだ雪の壁が残る山道をトコトコトコトコ、我らを乗せた車はもの凄いカーブを繰り返し、山頂へと向かっていく。眼下に広がるは福島の街、目線をあげれば真っ白に輝く会津磐梯山、空を見あげれば空にほんのりと透けた丸い月・・・。 美しひ。(ジ〜ン) 何もかもが美しい。窓を開けて山の冷たい空気を浴びれば、おそらく誰しもがチャリンコを走らせる濱口まさるの如く「ウーラーラーラーラーラーラー!!」と叫びたくなるに違いない。(現に叫んだ。) そんな自然満点な山の山頂ほど近い場所に、福島県・新野地温泉は存在する。 温泉家族七海家を旅館にて出迎えたのは、「ワンワワ〜ン」と元気に飛び跳ねる犬であった。おお、これぞ看板犬。是非とも「きょうのわんこ」にて取り上げていただきたいものだ、などと思いつつ頭でも撫でようと手を伸ばしたその時であった。 「ウ〜・・・・!(威嚇)」 看板犬ちゃうんか〜い!! 客を威嚇してどうする!!ハ!?もしかして車が入ってきた時に吠えていたのは、歓迎ではなく、撃退!?撃退のつもりだったと云うのか!? ぬう。不愉快だ、俺は帰る!!(SE:ババ〜ン!) 犬と敵対する僕をよそに父とハハは仲居さんの案内のもと、さっさと奥へと進んで行くのであった。ま、待ってくれ〜ぃ。(←情けない) 「日がスゲエ長くなってキマシタねェ〜」 仲居さん、フィリピンの人だ。 巻き舌がイカしている。いつもニコニコ元気な彼女は、その後も時折部屋に現れては巻き舌の効いた日本語を我々にお見舞いし、僕はジワジワ効いていくるボディブロウを浴びて部屋の隅で手の平をギュウとつねるのだった。誰か教えたれよ!客に「スゲエ」って云っちゃダメだべや!(笑)(丁寧語・謙譲語はともかく日常会話は完璧。聞けば日本に嫁に来てかれこれ10年以上経つのだそうだ。う〜ん、凄い。僕が外国へ嫁に行ってホテルに勤めるようなものだぜ。頑張れ、仲居さん!) 新野地温泉、素晴らしい。 何が素晴らしいと云えば、お湯が素晴らしいのだ。 沈めば体が見えなくなる乳白色、そう、僕が大好き硫黄泉である。 脱衣場も外にある野天風呂(露天風呂じゃネエぜ。野天って凄いな。野性味満点だな!)の近くには、シュウシュウと真っ白な熱湯気を吹き上げる源泉が。 この源泉、温度は89度である。 勿論人が入る温泉には温度調節されたお湯が流れてくるのだが、それでも充分に熱く、骨の髄に浸み入るような、爪と指の間に潜り込むような心地よさは、はっきり云って僕だけが満足していた。(ハハには熱すぎたようだ) 熱風呂、万歳! しかし、この湯はクセがなく、まともに沈むことの出来なかったハハにも充分に好評であった。 湯疲れをしない。 湯によっては入って上がればドッと疲れが襲ってくるものがある。銀山などがそうであるのだが、「成分は濃いが、何度も入ることが出来ない」類のお湯である。新野地温泉のお湯は、派手な見た目に反して何度入ってもスッキリと出られる、云うなれば『サッパリ系』のお湯である。 硫黄の匂いが服に染みつくこともなく、匂いが苦手な方にもオススメだ。 僕は今まで硫黄泉でこれほどクセのないサッパリしたお湯に出会ったことはない。素麺がスルスルと喉を通り抜けていくかのように、お湯がスルスルと肌に吸い込まれ、気付けば脳髄までほかほかと温まっている。熱いので長い時間は浸かっていられないが、その代わり何度でもスルリと入ることが出来てしまう。 新野地温泉のお湯は、クセになるサッパリさを秘めている。 ビバ、サッパリ硫黄泉! その代わり、と云ってはなんだが、僕らがお世話になった旅館では料理が少々不評であったことも又、報告しておかねばなるまい。山の温泉に山菜モノはつきものであるが、山菜というのはなかなか好みが別れるところである。量は多いが質はイマイチ、夕食・朝食共に量よりも質の良いものを食べさせて欲しかったというのが僕の感想である。 朝食、味噌汁椀の直径が18p。 やりすぎだ・・・・。 っていうかそのお椀はどこで売っているんだ・・・。 特注だな、たぶん・・・。 顔入るぞ・・・スポ・・・ほらね。 朝のヤクルトモドキをこっそりポッケに入れて持ち帰ってきた我々への天罰であろうか。帰りにお金を払うため寄ったフロントで、堂々と「シチウミ様ですね?」と確認されてしまった僕の立場は一体どうしたらいいのだろう。僕たちはここで一晩「シチウミ」として迎えられていたらしい。嗚呼、珍名字の悲劇。 てえか温泉旅館、客の名前間違えちゃマジイべや!!(爆) それでもニコニコと微笑んでしまえるその秘密は、お肌がツルツルペカペカの温泉効果の賜物であろう。 新野地温泉、お湯最高ゥ!! 日帰り客も受け付けているが、泊まり客は専用の内風呂にゆったり浸かることが出来るので、宿泊がオススメ。夜には遠くに福島の夜景を堪能し、野天風呂にて月を見上げる。しかしこの野天風呂、女風呂のほうから宿に向かって歩いていくとバッチリ男風呂が丸見えになる仕組みになっているので、だんすぃ諸氏はポロリに注意していただきたい。 特に着替え中が危ないです。 ポロリ・・・。 (次回は〜旅ゆけば・第二章〜・・・ちゅうかロードみたいやね。帰りの新幹線にて、我が愛する劇団☆新感線・古田新太氏のエッセイ『柳に風』を熟読していたら、あまりに爆笑ポイントが多く、ついには噛み締めた唇から血を滴らせてしまいました。新幹線で流血!) |