其之壱百七拾産『ゲルマも効いちょる』の巻



 ゲルマ。
 ゲルマ。
 おお、ゲルマ。
 汗をダクダク流す人を見るにつけ「ああっ、ゲルマりたい」と思う昨今、ついに『ゲルマバス』なる商品を購入。
 一袋250円也。
 巷で噂のゲルマニウムが入った小袋である。
 このゲルマニウムを湯に入れ浸かれば、たちまち汗はダクダクと溢れ、体内の毒素が湯気と共に風呂場の壁に染み込む気持ちよさ・・・との噂。
 エステに行けば、手と足を突っ込む少々素っ頓狂な状態でゲルマニウムを堪能出来るのだが、『インド』の巻でも述べたとおり、そのような道楽に使う金など皆無!
 片腹痛いと正露丸である。
 しかし体内に居座る怖ろしき毒素を絞り出したい・・・!!
 「うへへへへ〜」と笑いながら荒い流したい・・・!!
 そして清い人間になりたい・・・!!
 「七海さんは、ほら、ちょっとアレだから」なんて云われない、心の清い人間に・・・!!(註:ゲルマニウムでは心は清く出来ません。)
 そんな僕の前に現れたのが、このお手軽ゲルマ体験お家版『ゲルマバス』である。
 お風呂にコロコロと小石を入れ、ぐるりかき回せばたちまちゲルマバス。
 「な、なにィ!?20分浸かれば2時間の運動分の汗が出るだとゥ!?」
 だけど〜、ぼく〜は〜、湯船を使わない〜。
 湯船に〜、溜めるお湯〜もな〜い〜。
 あああ〜んああ〜ん。あああ〜んああ〜ん。
 我が家は一人暮らしの家には珍しく、風呂とトイレが別になっている。しかしながら湯船が広く、アッと云う間に湯が冷めてしまうのだ。追い焚きの出来ない差し湯システムでは、長く風呂に浸かるのにも限度がある。
 ならば・・・!!
 ならばこうしようではないか!!
 洗面器に熱湯を張り、そこにゲルマ投入ッ!!ザラザラザラッ!!
 そこに足を突っ込み、上半身からは熱いシャワーを浴びる!!
 名付けて『減量中のボクサー』大作戦!!
 おおっと、その前に腹にインドを塗り込まねば・・・ゾ〜リゾリゾリゾリ・・・・。
 「ヌフ〜。ヌフ〜」
 ゲルマが発するこの香り・・・。
 僕の大好きなこの香り・・・。
 腐った卵のような・・・アイツのすかしっ屁のような・・・この芳しい香りは!!
 「い、硫黄の香りではないかああああああああああああああああああ!!!!!」
 懐かしい!!我が故郷が懐かしい!!北の温泉へ行きたい!!
 温泉街へ行けば、窓を開けて「ンフガ〜!ンフガ〜!」と鼻を鳴らすほどの硫黄好き。愛する泉質は硫黄泉!!「硫黄泉以外の温泉など物足りぬ!!」と豪語する、そんな僕をうっとりさせる香りが今ここに・・・。
 ああ、こんなところで故郷の香りに出会えるとは!
 意味もなく叫ぼう。
 「好きだああああああああああああああああああああああああ!!!」
 口にシャワーのお湯をガボガボ入れつつ、浸かること10分。
 「ぬ?」
 何故か額が熱くなってきた・・・?
 このままのぼせても哀しいので、とりあえず風呂を引き上げる。
 「あ・・・熱い・・・」
 体ポッカポカである。
 「ふぃ〜」
 大好きな烏龍茶を飲みつつ、ベッドに座る。
 「ぬ?」
 たちまち膝の裏から汗が・・・!!
 ンンン〜これは・・・まさに!!
 ゲルマ効いちょるうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!


(ドレッシング同士を調合するのが好きです。最近、とってもうまい組み合わせは、サウザンと柚子ドレッシングを合わせること・・・と字面で書くとなんて気持ち悪いんだ・・・!!うまいのに!!うまいのにィ!!)