| 其之壱百七拾久『エプロンU』の巻 |
|
エプロンを買いに行った。 某デパートの雑貨売場である。 電話を片手にいざ、エプロン・・・!! 説明せねばなるまい。 ハハの「母の日にエプロン欲しいの〜」という一言により、僕はいよいよもってエプロンを購入すべくデパートへ向かったのだ!! 説明二行で終了!! デパートも母の日を前にすっかりカーネーション色に染まっている。 行った時間が遅かったため、どこぞの子どもとギュウギュウ押し合いながらということはなかったのは幸いだ。 売場にはなにやら閉店に向けて片づけ作業中の店員一人。 僕にチラリと一瞥くれると、足下のロッカーをゴン!ゴン!ゴン!! ・・・何かとてつもなく嫌な出来事でもあったのか、店員よ。 しかし店員の不機嫌に構っている暇はない。 僕は僕で、ハハへのエプロンを購入せねばなるまい。 まずはハハに電話だ。 「もしもし〜ぃ」 ハハよ!!答えよ!!どんなエプロンが良いのだ!? 「あおくて〜」 青くて? 「ひもの〜」 ・・・・・・・・・干物? 青くて、干物・・・・。 干物で出来たエプロン?生臭い・・・。 それとも干物柄のエプロン?そんなマニアックな柄がここに果たしてあるか・・・!? ハハよ。 なんと難易度の高い注文を・・・!? 「むすべるやつ」 あ!!紐か!!青くて紐の結べるヤツか!! なるほどそれなら簡単だ!! ええと、こっちの青がいいかな〜。こっちの青も素敵だな〜。るんたったるんたった。 電話片手に青いエプロンを当てて鏡の前でフルフル揺れる僕。 カッカッカッカッカ!! その背後をガツガツ歩く店員。 ・・・・・・店員さん、僕が嫌いなのですか? ハハへのプレゼント選びに浮かれる僕を憎んでおられるのでございますか? ガサガサガサガサ!!ゴッゴッゴ!! 生きていくのが辛くなったのでございますか・・・。 ちょっと涙を拭きつつも、ついにハハにピッタリの青い紐のエプロンを発見!! 細かい白と水色の縦じまに、色とりどりの可愛い小さな花たちの刺繍がいくつも散りばめられている。 これだ。 これしかあるまいて!!これぞ僕の求めた最強最高のエプロン!! 見ればビニールの中にキレイに収まった同様のエプロンがあったため、それをひっつかんで店員さんの元へ。 「あの!この袋に入ってるのって、このエプロンと同じものですよね!?」 「・・・・・・・・ええ、そうですね・・・・・・・・」 母さん、間違いありません。 僕はこの店員さんに嫌われています。 しかし僕は店員さんに負けられないのだ。ハハの日は近い。明日にでもいそいそと送らねばなるまいて。 「じゃあ、これください!!プレゼント用にしてもらえますか!?」 元気良くエプロンを差し出す。 「・・・母の日用ですか?」 「そうです!!」 「今ですとこの2種類のお箱になりますが、どちらがよろしいですか?」 「こっちで!!このクリーム色で!!」 「・・・はい」 母さん、店員さんは箱に入れてくれたよ。 エプロンをくるくるくるって丸めて、ストンて箱に入れて、そして、中にポイッと造花のカーネーションを入れて、ペコッとシールを貼って、そして僕に差しだしてくれたのさ。 もう何百回とやった流れなのよ・・・と、その横顔が語っていたのさ。 僕はお金を払い、ハハへの貢ぎ物を手に入れた。 エプロンが届いたのよ〜と電話をかけてきたハハに「どうよ!?そのエプロンどうなのよ!?」と尋ねれば、 「まぁ〜、かわいいこと〜。刺繍がいっぱいで〜・・・高かったでしょ?」 云うなハハよ。 僕はハハに一番似合うと思ったものを贈ったまでだ。 数日後ハハに「エプロンしてる〜?」と聞けば「寒いからまだ冬用の!!」と朗らかな一声が帰ってきた。 嗚呼、東北よ・・・!! (どうぶつの森にペンタが引っ越してきました。こ、これはヨダレが流れそうなほど可愛い・・・!!ビンタくんと共に村の2大アイドルとして生きていってください) |