| 其之壱百九拾壱『怖い話』の巻 |
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富士急ハイランドのお化け屋敷へ行ってみたい。 病院の中を延々1時間歩く、あのアトラクションである。 お化け役の人に追われて「ウヘヘヘ〜イ」と走り回りたい・・・!! 最近は様々な仕掛けのお化け屋敷が流行しているが、昔ながらのお化け屋敷を時折無性に訪れてみたくなる。 歩いていくと、おもむろに機械音がしてろくろっ首の首がぎこちなくギギギ・・・と伸びていくアレである。 そのまま立ち止まっていると仕掛けの時間が終わり、ろくろっ首の首がシュウウンと戻っていき、照明が暗くなって何事もなかったかのように座敷に女がひとり座っている・・・そのあからさまな仕掛け感もまた趣深い。 しばらくするとまた「ウヒョッヒョヒョヒョヒョ〜」と嗤いながら、また首を伸ばすろくろっ首。 嗚呼、このろくろっ首は一体一日にどのくらいこの行動を繰り返しているのだろう。 なんとも感慨深いではないか。 昔ながらのお化け屋敷は大抵、妖怪や昔話・民話を元にした出し物が多く、それを起用した背景を考えるのもまた面白いものである。 僕の友達は、お化け屋敷や怖い話が嫌いな者が多いのだが、先日とある知人が云った一言には度肝を抜かれた。 目の下にクマをつくり、ゲッソリとした表情で現れたソイツは、椅子に座るなり大きく溜息をついた。 おいおい、どうしたんだと皆が声を掛ける。 「俺・・・このまえ凄く怖い目に遭っちゃってさ・・・」 ソイツは語りだした。 誰もがごくりと唾をのんだきり、一言も口がきけないいくらい怖い霊体験を・・・。 知らなかった。 コイツにそんな霊感があったなんて・・・と、皆が怯える。 目を見開いたきり瞬きを忘れた者、口がカサカサに渇いている者、中には泣き出しそうなほどに顔をゆがめている者もいる。 それほどまでに皆がおののいた話を終えた直後・・・あれほど怖ろしい出来事が待っていようとは・・・!! 「その場所は実は・・・・×××っていう因縁があった場所だったんだ・・・・」 ゴクリ。 「って、稲川淳二が」 ・・・・? い。 稲川淳二がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!??!!!??? 「稲川淳二が語ってたんだけどさ!それが怖いのなんのって!!俺もうなんか眠れなくなっちゃってさ!!淳二コエーってゲソってなっちゃって!!」 ゲソってなったのはこっちのほうじゃこの阿呆がア!! テメーの話じゃネェのかよ!?エエ!?あたかも自分が体験したかのように話していらっしゃいましたが、それは全部淳二の体験だったと!?そうだね!!淳二ならそのくらいの体験してそうだよね!!って、納得出来るかコンチクショウ!! 身近な人間に起きた出来事だからこそ、皆ここまで怯えたと云うのに・・・!! 予想もしないオチにカトカトと震える我々は、その後気が済むまでソイツをギュウギュウと踏みつけた。 淳二の話を聞いて眠れなくなった挙げ句、人々にギュウギュウ踏まれるという大変な体験をした彼は、人々に踏まれている間ずっと、 「何で!?ネェ、何で!?」 と叫んでいた。 是非とも自分で考えて貰いたいものだ。 (良い子は友達を無言でギュウギュウ踏みつけたりしないでね!!) |