其之壱百九拾九『俺のデスク』の巻



 つい先日のことであるが、我が会社に本社の方がいらしておった。
 僕のような下っぱには関係のない事とカリコリ仕事をしておると、綺麗な女の方がトコトコと近づいてくる。
 「こんにちは。○○部の○○ですけど・・」
 なっ!!
 あ、あなたハァ・・・!!
 電話でよく話す機会があるものの、生涯直接会うことなど無いとふんでいた○○部の○○さんだとおっしゃるので!?(←心の声)
 社会人諸君は頷いていただけるであろう。
 支部などを持っている会社では『顔は知らないが電話ではよく話す人』『声は知っているが実際は見たことがない人』という者が存在する。
 本社だ支社だとあちこちを行き来する機会の多い上司連中ならともかく、僕のような下っぱは外出することも少なく、このような『電話だけで知っている本社の人』なんちゅうもんは遭遇機会はほぼ無いと考えて良かろう。
 しかし時たま、このようなビックリ遭遇が起きてしまう。
 (ま・・・まずい・・・!!)
 ただ挨拶する程度ならばいいのだ。
 問題は、そこが僕の机の前だと云うことだ・・・!!
 忙しい月初のため、机の上は書類でゴチャゴチャ。
 目の下にクマを蓄え、血走った目で電卓を叩く僕。
 着ているものは黒いパーカーとよれたジーンズ、そして裸足にサンダル。
 〆切前の漫画家なような俺・・・!!
 一方本社からやってきた○○さんは、OLメイクに、柔らかいベージュのスーツ姿。
 うう、眩しい・・・眩しいぜ、ステキウーマン!!
 いやしかし、そんなことは小さな問題に過ぎない。
 真の問題は僕の机の上にあるのだ!!(ババ〜ン!!)
 ます!!
 デスク正面にはSMAP中居の写真!!(新聞広告用のデカイやつ)
 次に!!
 パソコンキーボードの上に、『オシャレするとこ間違えた・・・』と書かれたちびギャラフィギュア!!しかも着色!!ちなみにトカゲ!!腐って紫色になった尻尾がボトリと落ちているステキフィギュア!!
 そして最後に!!
 デスクセンターに『銀魂』沖田のフィギュアが鎮座ァ!!
 もう駄目だろ・・・。
 普通の人のデスクには目の書かれたアイマスクしてゴロンとしてる沖田は乗ってネェだろ・・・。
 この人絶対ジャンプとか読んでネェもんな!!オシャレ雑誌とか日経新聞とか読んでそうだもんな!!
 しかし唯一の救いは、僕の日替わりフィギュアがたまたま沖田だったことだ。
 ・・・梅津シリーズじゃなくて本当に良かった。
 『赤ん坊少女タマミちゃん』じゃなくて良かった・・・。
 大好きだがな、タマミちゃん。
 それきっと見た人も「フギャ〜!!」ってなっちゃうからな・・・。
 机の上はキレイにしておかねばならぬな、と大人の微笑みを浮かべて去っていくその人を見送りながら、ひとり深く頷く僕の姿がそこにあった。


(他にはカカシ先生なんかが置いてあることもあります。Dグレもアニメ化したことだし、ガチャポンフィギュアが出たら是非とも飾りたい。ゾロとサンジ君のかなりカッコイイフィギュアはあまりにサイズがデカイので家に並んでいます。会社のクリップ入れの中にはこっそり小さなルフィを忍ばせており、時折クリップを貰いにくる人をギョッとさせます。しかし全部ジャンプですか・・・。)