其之弐百『弐百回目に仔猫の気持ちを思う』の巻



 先日、会社のねずみとり器で仔猫が捕れた。
 鳥もちで全身ベットベトになった白い仔猫は、台所で洗われていた。
 「ねずみとり器に貴様がかかってどないするんじゃ〜い!!」
 という周囲のツッコミの真っ直中、ひっくり返され腹を石鹸でゴシゴシやられながら、
 「フギャ〜!ミギャ〜!」
 ともの凄い声で泣いていた。
 「全て貴様の状況判断の甘さが招いた出来事なんだよ・・・?」
 という周囲のツッコミの真っ直中、時折洗ってくれている人を引っ掻いて
 「うごっ!」
 と云わせながら、どうにか猫はツルツルになって野に放たれて行った。
 何処かで待っていた親猫と共にあの白猫は、これから先もフギャーミギャーと暮らして行くのだろう。
 どうやら一晩中鳥もちにかかっていたらしい仔猫は、一体何を思っていたのだろう。
 「やっべぇ・・・なんつぅの?これ・・・鳥もちっつうの?いや、ヤバイね!これ、正直ヤバイね!!ベッターくっついてるからね!!困ったなぁ・・・これ動けないじゃん。っていうかさぁ、オレってこう右を下にしないと眠れない人っての?だからこういう体勢駄目なんだよね〜」
 そこで猫気付く。
 「え?っていうかこれいつまでこうしてればいいワケ?このままじゃ眠れないし、ご飯も食べられないし・・・っていうか・・・死?」
 ガゥン。(衝撃)
 「いや!いやいやいやいやいや!無い無い無い無い!無いから、死とかオレに限って絶対無いから!あっぶね〜・・・今、ちょっとヤバイ空気になりかけた」
 猫、現実逃避。
 「・・・ちょっと歌うか。ニャーニャーニャーニャー!!ニャーニャニャニャーニャー!」
 猫、ちょっと危険な方向に現実逃避中。
 「はぁはぁはぁ・・・。な、なんか違うよな?な、なんでオレ今歌った?あれ?」
 猫、我に帰って軌道修正。
 「とにかく、アレだ。助けとか呼ばなきゃ駄目だろ」
 猫、ようやく現実を受け入れ始める。
 「とりあえず叫ぶか・・・。でもな・・・見つかった時ちょっと恥ずかしいよな。『何してんだよ〜』とか云われたら明日から学校行けないよな。よし、見つかった時の言い訳とか考えとくか」
 猫、助かる見込みもないくせに余計な方向に力を使う。
 「『これはホラ、あれだよ、修行だよ!』・・・何のだよ!!(一人ツッコミ)駄目だな。リアリティがない!ならば・・・『フッ。オマエたちを試していたのさ。仲間が困っている時にどうするかってネ!』・・・駄目だ。絶対助けてもらえない。もうアレか、こうなったら『妖怪の仕業』でいいか」
 猫、とりあえず『妖怪の仕業』に落ち着く。
 「アレ?っていうか、なんかお腹の辺りとか痛くなってきた。ヤバイ、ヤバイよ。お、お母さあああああああああああああんん!!た〜すけてええええええええええ!!フギャ
アアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
 こうして少々気弱なヤンキー仔猫は発見された・・・と、思う。


(弐百回記念に僕は一体何を書いているのでしょう?)