| 其之弐百級『我、四年ぶりに眼科へ行く』の巻 |
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目が腫れた。 腫れたなどといふものではない。 もう、アレだ、なんちゅうかドメスティックバイオレンス的な形相だ。 「奥さん、アンタアレだよ、旦那さんと別れた方がいいよ」とみのさんも云うだろう。 上まぶたと下まぶたが両方一緒に晴れ上がったものだから、うっかり入れたままにしていたコンタクトがとれない。 七海、いきなりのピンチである。 右目の違和感に気づいた時にはのっぴきならないところまで腫れ進んでいたのだ。 うかつであった。 どこをどう引っ張ろうといっこうに目からはじかれてくれないハードコンタクトをあきらめ、まずはまぶたの腫れをどうにかすべくコンビニに氷を買いに走る!! 目からしたたる大量の涙!! お姉さん、レジのお姉さんよ・・・そんな目で見てくれるな・・・!! 貴様の目から見れば、俺は確実に、酔った男に殴られた挙げ句「テメ、氷買ってこいや!!しかもスゲェイイ氷をな!!」と、泣く泣く買いに来させられた悲しい境遇の女である。 しかし・・・僕はただのまぶたの腫れた女。こんな奴がいたって・・・いいだろ? そしてどうにかコンタクトを取り出すことに成功したものの、朝になっても目が一向に元の大きさに戻らないため、眼科へ行こうと決意。 僕の「冷やせ冷やせ方式」で治らないものもらいは久しぶりだぜ。 まずは診察前の検診。 目に空気を当てられるがしかし・・・。 バシッ。 「はい、残念当たりませんな」 エエ、見ての通り目腫れてますからな。 「もうちょっとアレだなぁ、目、開きませんかね?」 エエ、見ての通り目腫れてますからな。 「もうちょっとなんとかなんないかなぁ・・・」 なるわけないじゃろ!!(ドガーン!!)こちとらもっすごい目ぇ腫れとるんじゃ、見たらわかるだろうがよ!?エエ!?俺の力でどうにかなるんだったら、どうにかしておりますぜィ!! 最終的に検診係の人に重いまぶたを無理矢理めくられる方法で、どうにか空気をクリア。 その後、ついに先生の診察となる。 この先生、声がでかく、以前一度診察してもらった際にもめちゃめちゃ怒られたものだが、やはり今回も怒られるのだろうか・・・と、思ったら怒られた。 「七海さん、四年ぶりですね!!四年前も右目でしたよ!?」 はい、すいません。 僕は右目の弱い子なんです。 さらに先生のダメ出しは続く。 「前髪でちっとも見えないなぁ!!すだれの隙間からのぞくしかないな!女の人はみんなそうなんだけどね!あの、ピンとかあるでしょ!?あれでスッととめてくれればいいんだけどね!!」 はい。持ってるのに止めなくてすいませんでした。 声がでかくてちょっと怖いが、先生の診察は実に的確であった。 「ハイ、結膜炎ね!しかも人にうつる!」 はい。本当にすいませんでした。これからシヨシヨ生きていきます。 「タオルから一緒に使わないようにね!!」 はい、もう独り占めして使っていく所存です。 「じゃ、目薬だしておきますから!それつけて様子見て!症状が変わらないようだったらまた来てください!」 はいっ!ありがとうございました!! 「・・・日曜日が目処だな」 ハッ・・・はい!!日曜の目の動向に注目して生きていきます!!押素!! その後、僕は薬局で薬剤師さんに「ハイ、今日はどうしました!?」と聞かれ、素直に「目が腫れました!」と答え、「エエ・・・そうですね・・・(プスー)」と笑われる目に遭い、どうにかふらふらしながら会社に出かけたのであった。 流行目に祟り目とはこのことか!? 人よ。 君よ。 一体何がどうしたのかは解らないが、何故か突然目が腫れることがあると・・・覚えておいて欲しい。 そして、前髪の長い人は、眼科に行く際に必ずスッと止められるピンを持参してくれ。 ・・・と、先生が云っていた。 (その後、めがね生活を余儀なくされた僕は、芝居の稽古もめがねで行うこととなり、「わ〜、芹ちゃんがインテリだ〜。インテリ刑事だ〜」と指さし笑われたのです。何故ですか!?いっそみんなでめがね芝居をしようではありませんか!!) |