其之弐百参拾『当惑の食卓』の巻



自ら食べたいものだけをチョイスしよう…と思ったある日の僕。
今日はカロリーだの値段だの世の中のシガラミだのを気にせずに、今最も食べたいものだけを我が手にするのじゃ。
そうして食卓に並んだ今夜のごはんは…!
ケ○タッキーのオリジナルチキン!ドーン!
同じくレッドホットチキン!バーン!
そしてお新香巻!ペニョーン!
鳥!鳥!酢飯!なんじゃこりゃあああああああ!(爆)全部素手で喰えるもの揃えか!?鳥足と細巻きのサモハン喰いを実現化なのか!?
うーむ。自分で買い揃えておきながら、そんな自分の気持ちが解らない…。(沢庵以外の野菜がまったくチョイスされていないのは流石わたくし素晴らしい。人間が野菜をとらなくていい生物だったらよかったのに…)
我にかえり、しばし当惑の食卓であった。

「ところで先日、板チョコをお好み焼きに入れたのだが…あれは駄目だな。喰えたもんじゃない」
ある日北の民が云った。
あまりに事もなげに云うので、「ああ…そう」と返す。
そして気付く。
「お好み焼き?そりゃあアレか?今はやりのデザートもんじゃ的な発想か?」
「いんにゃ。豚たまに」
豚たまに…?
「豚たまの中に板チョコを入れたのかい?」
「おうよ。ソースとマヨもばっちりかけたぜよ」
阿呆や…!
アンタ筋がね入りの阿呆んだらすけやでぇえええええええええええええええ!!
何故そんな愚かなことをしようと思ったのか…さして聞きたくもないが聞いてみる。
「だってオマエ…カレーにチョコ入れたらおいしいって云うじゃない?」
いいかよく聞け愚民よ。
それはカレーだからこそ成立つ論理じゃあ!
何故それが豚たまに適応出来ると思ってしまったんだ…。
「うーん。なんでだろう?精神が病んでたのかなぁ?ほら、よくあるだろ?自分でもわけわかんないままわけわかんないことしてるの…」
それは違う。
貴様の場合間違なく確信犯であり、と云うことは、こりゃもう元から性格が破綻しているに他ならないと云えよう。
「あとなー餅明太にマシュマロ入れた。似てるだろ。餅とマシュマロ」
…それは?
「おカマに喰わせた」
…ご愁傷さまめ。

好きなものを先に食べるか、後に食べるか…と云う問題は永遠だ。
お互いがお互い、相容れぬ主張を持っている。
僕は好きなものは最後に食べたい派だ。
「どうせ食べなきゃならないなら、イヤなものを最初に片付けて一番最後においしいものをゆっくり食べたい」と思う。我慢して我慢して嫌いなものを胃袋まで押し込んで、好きなものだけが残ったお皿を見てぐへぐへと笑うのが好きだ。
以前、よちさんとお肉のランチを食べに行ったことがある。基本的によちさんも、最後においしいものでしめたいタイプ。しかし、好きなものを最後まで丸々残す僕と違い、色んなものをバランスよく食べて、最後の一口を好きなものでしめる人だ。
ある日よちさんは、何かを一生懸命語りながらランチを食べていた。
なんの話題だったのかは覚えていない。
しかしよちさんは熱く語りながら、同時に一生懸命口に飯を運んでいた。
語る!
米喰う!
語る!
サラダ喰う!
語る!
肉喰う!
語りながら肉喰う!
肉…。
「あれー!」
とよちさんが叫んだ。
「最後に食べようと思ってた肉がなああああああああああああああいっ!」
は?
キミ、さっき熱く語りながら、最後の肉自分で喰っていたが…?
「なにいいいい!喋りに夢中で無意識に喰っちまったー!チックショー!(爆)」
この事件は後に「吉田、肉がない事件」として、僕の心に深く残る出来事となる。
肉がないと目をカッと剥いた顔を思い出せば、なにか辛いことがあっても笑って暮らしていけそうな気すらするほどあの時のよちさんは素頓狂だった…。
私の肉がない…か…。
プスー!(爆笑)


(最近のブームはハムサンドです。セ○ンのジューシーハムサンドうまし!)