其之弐百参拾勒『七海の夜光堂自由研究』の巻



夏休みの自由研究。
研究題目『吉田美千子の寝付き・寝起き観察』

序。
ヨシダはキリリとしている、と人は云う。しかし、それは本当なのだろうか?土日稽古で稽古場に近いヨシダ家に泊まる機会に、ヨシダの生態を研究しでみようと思う。今回は、生活の様々な場面より、寝付き・寝起きについて事例をあげ、考察することとする。

事例と考察。
ヨシダの寝付き時に見られる行動。

@歌う。
事例1、僕の気持ちを勝手に歌にするヨシダ。
「るーるーるーにゃーさんはねーもうーねむいんだよぉー♪らららー♪」
…分かってるなら眠らせてくれ友よ。
事例2、意味のわからない歌を上機嫌で歌うヨシダ。
「ふふんふーるらるらーにゃにゃにゃほにゃらー♪」
…何語?
事例3、大好きなあの人の曲を、眠くてよく開かない口で歌うヨシダ。
「ひーへーへりゅーりゅー♪にゅーくもりーはーへーほー♪」
…この歌詞の直後、ヨシダはいきなりスヤーと寝に入った。唐突に途中で途切れた歌に、僕は思わず自分の眠気さえも吹き飛ばし「ぬくもりさえも何やねーーーーーん!」とツッコんでしまった。そしてヨシダはまた起きて。ああ…。

A暴れる。
事例1、ヨシダの手足。
抱き枕にしがみついてゴロゴロ回る吉田。
グハァ!(足が僕のフトモモにヒット)
ゴハァ!(手が僕の脇腹に直撃)
…痛いですよ。
事例2、ヨシダのゾウ。
愛用のでっかいゾウのヌイグルミ(かた太りしていて重量重し)を、寝ている僕の腹に置くヨシダ。
…金縛りかと思いましたよ。

B叫ぶ
事例、(静かになってから五分後)「んにゃーーーーーー!」
…情緒不安定にも程がありますよ。


続いて、ヨシダの寝起き時に見られる行動について。

@変な寝相になっている。
ヨシダは寝相が変だ。それは寝相が悪いとは違う。むしろ一度こうと決めた寝相からまったく動かないほどの寝相のよさだ。しかし、その「一度こうと決めた寝相」が変なのだ。
幾つかその変な寝相を紹介しよう。
○逆さ
朝僕が目を覚ますと、何故か隣の布団のヨシダの頭の向きが逆になっている。何故そんなことになったのか、本人のコメントより。
「あのねー、寝る時に足元のケータイにメールが来てるのに気付いてねー、逆さになって見てねー…そのまま寝た」寝相の悪い僕の足が顔面ヒットしなくて何よりだ。
○布団半分
ヨシダは何故か布団を一枚使わない。
ある時は右半分。ある時は左半分。そしでまたある時は、布団の下半分だけを使って寝ている。それを見るにつけ、「無駄だな…(布団一枚も使って寝ていることが)」と思う。

A笑う。
稽古日にはヨシダを起こさねばならぬ。雪山で眠りそうな人を起こすように、一生懸命声がけする。
すると吉田は笑い出す。
「よちさん朝だよー」
「うひひひひひ」
「起きなきゃだめだよー」
「うひひひひひ」
「笑ってもだめだよー」
「うひひひひひ…あのねー、小一時間したら起こしておくれー」
「駄目に決ってるだろう!(怒)」
見よ!この曖昧笑いから、スキあらば寝ようとする言動へのコンビネーションを!
寝ぼけたヨシダに甘い顔をしてはいけない。

これらの事例より考察するに、ヨシダは寝付きと寝起きの際には、普段の人格とはまったく別のお子ちゃま人格に支配されていると思われる。その証拠に、ヨシダは寝付き寝起きに自ら巻起こした出来事を、八割方覚えていない。
「そんなことしてないよぉー」とヨシダは云うが、ばっちりしているのである。結果酷い目を見ている僕こそが、生き証人なのだ。


結果。
寝付き・寝起き時のヨシダは、精神年齢が四歳児(推定)。

夏休みの自由研究おわり。


(生物ヨシダさんからのコメント「もーりょーれーにゃーいーよー♪…ぐぅ…。」)