其之弐百死拾碁『嗚呼、恐怖の健康診断』の巻 |
|
健康診断である。 公演月に何故当たるか我が社の健康診断よ…!と、嘆きつつ始まった健診であるが、まさか我が嘆きをも一瞬で恐怖のズンドコに変える出来事があろうとは…この時の僕は思いもしなかったのである。 @胸部レントゲン レントゲン車に乗り込み、いざ撮影!…撮影?さ、撮影…は? 僕がTシャツいっちょで待っておるにも関わらず、一向に始まらんレントゲン。 技師は何してるかっちゅうと、暗いバスの中で一スタンプ(多分「レントゲン・済!」みたいなやつだ)の日付合わせに苦戦しちょる。 「合わない…合わないな…。7じゃないんだよもう…」 もうーって言いテェのはこちっちのほうなんだよコルア!と、いつもの僕ならば既に一発キメているところだが…、今回ばかりは待ち合いベンチに腰掛けただただ震えるのみだ。 こ、怖い!怖いよほ! 薄暗いバス内、黒ぶち眼鏡にシワシワヨレヨレの技師が、手元のスタンプをカチャカチャ回しながら、うわ言のように「合わない…合わないぃ」と繰り返すその様が!! ああっ…何故こんなときに限って一人ぼっちなんだ!もうコレ芝居だの映画だのだったら、確実に変な方向行く類の前フリだろ!「軽い気持ちで健診に来た者たちがホラーな目に合う」アレだろ!くそう!何故こんなときに映画『感染』を思い出すのかー! 「ハイ、ではどぞー」 あ!スタンプ直し終わったようです。 ホッとしつつレントゲン小部屋に入ってビュイーン(←撮影音)。 「あ、すいません。もー一回」 え、なんで!? 「電圧あがってなかった。うへへ」 うへへ、じゃネェんだよコンニャロウ!!(怒) A尿検査 「これに尿当ててねー」 と、差し出されたのは…デカい綿棒? ナニこれ、ドッキリ!? 去年のチーム健診の尿検は、ニョーをかければすぐに反応が出る薬剤付きスティックだったのに…。もしやこの綿棒、ニョーを当てたら虹色になったりするのか!? ニョー!(かけてみた) …やはり、ただのデカい綿棒だった。(そしてそれをビニールに入れてそのまま提出させられた…) B身長体重 今体重計ってすごい進化しておりますでしょう? 体脂肪やら、筋肉の量やら、骨量やら、代謝年齢やら、一回乗れば色んなデータが取れますでしょう? 僕も期待しておったのですよ。 我が家の体重計は、昔ながらの針が動くだけのものですから、健診のエエやつだったらそらもう気になる体脂肪もバーンと叩き出してくれるんでしょうな! …そんな僕の目の前に現われたのは…。 バイーン。 ナニコレ?肉とかはかるハカリ?ココ肉市場? グラグラするハカリ台に乗れば、まるーい目盛沿いに重さの分だけ針が回る…エエ…その回るだけのね…。デジタルとかじゃないから、ゆらゆら揺れる目盛を係りの人が読み取るだけの、そんな昔ながらの体重計…。 ワシんちの体重計と同じ情報しか得られへんやんけええエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!(爆) ワシ、ビリーやったあと毎日はかってんだから、そんな数値見慣れてんだよ! もういい!オレは電気屋へ行く!(最新体重計を試しに) C聴力検査 「はい、それ耳に当ててー」 カポ。 「この音聞こえますかー?」 キー。 はい。聞こえます。 「この音はー?」 ポー。 はい。聞こえます。 「これはー?」 ヒュー。 はい。聞こえます。 「はい。OKです」 これでいいのか!?はいはい言ってたら誰でもクリア出来るんじゃネェのか!? 凄すぎる…!(別の意味で) D採血 採血が難しいことで知られるこのわたくし。 先にあった四つの事柄から、このチーム健診への不信感をつのらせるわたくし。 腕をべいんと台に乗せる。 サァ、ワシの腕から採れるもんなら採ってみやがれ丸いオバチャン!(丸かったのだ) 「じゃあこっからとろっかなー」 チュー! なっ!!(驚) 「はいおしまい」 採血一発クリア! お、恐るべし丸いオバチャン!!(本当に丸かったのだ) E心電図 カーテンで隔離された場所にて心電図。 デカいクリップを手足にバチバチ挟まれ、心臓に丸いやつをペタペタ貼られる。 「はい。楽にしてー」 はいー。楽にしますー。眠いので今にも深き眠りの淵に落ちて行きそうでありますー…と、思ったその時。 ヒュー。 む?なんか頭のほうから風がきやがるぜ…。 目を開け、首を反らせて見て見れば…。 なっっ!!! カーテンがねええええエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ! 足元と側面は囲われておるのに、何故に頭部側が素通しなのかーーーーーー! いや、もう丸見えでんがな! 頼む!四方を囲ってくれ!と思った瞬間、多分オレ軽く不整脈。 F問診 「失礼しまーす」 問診室に入ったよ。 そしたら先生が、燃え尽きて真っ白になった矢吹ジョーみたいに座ってたよ。 どうしたんすか先生!?他人を問診してるうちに自分が召されてしまったんすか先生!?どうか目を開けてくだされ先生!! むくと目を開けた先生。 でもなんか瞳孔開いてるよ! 怖いよ!怖いよ先生ッ! 「じゃあ…目…見まーす…」 下瞼をそっと親指で押さえられたよ! 先生何故か半笑いだよ!始終半笑いだよ! 「…はい…じゃあ…喉…見まーす…」 いちいち入る「…」はなんなんだよ!っていうか先生、料理の服部先生に似てるよ! 「はい…胸の音…聞きまーす…うん…健康です…ね」 やったー! 健康を力なく宣言されたぞー! っていうか先生よ。先生こそなんか森みたいなとこで癒されたほうがいいよ。 本当に。 Gインフルエンザ予防接種 今年のインフル君は、なんとチーム健診が行うのだそうだ。 こ、怖い! 渡された体温計で熱を計ったら34度7分。怖い! 「はい。じゃうちますからねー」 来い! ぶすー! 「皮下注射でちょっと痛いけど我慢してくださいねー」 チュー! いでででででででででででででででででででででででででででででででででででででででででででででででで!! いっ、痛い!うおー!(思わず叫ぶ) こんなに痛いインフルは今だかつてない!(大袈裟) しかし肩の石灰を溶かす注射に比べればこんなのまだまだ痛さレベルが低いわあああああああ!!負けん!オレは負けん!! 「はいおしまいです」 も、揉みますか!? 「私が揉んだのでもういいです」 あ…そうですか。 こうして恐怖の健診は幕を閉じた…。 健診器具やチーム健診メンバーのレトロさを前に、ただただ我は震えるのみか。 注射をブスリと刺されながら、そういや楠漫画に色んな人の体をつなぎ合わせて生き返っちゃった女の子の話があったなぁ…そしてその話好きだったなぁ…と、遠い記憶と共に遠い目をして、意識も遠のく…そんな瞬間を感じたものだ。 結果はいかがなものであろう?あれほどまでにレトロならば、大方の予想を裏切って、全て健康と印字されてくるやも知れぬ…。 (疲れた時には、オーケンのエッセイか、伊藤潤二先生の漫画を読むと、心穏やかに眠れます。オーケンエッセイはのほほんとしてるが、何故伊藤潤二漫画を読むと心が落ち着くのか…謎です。最近は「うずまき」シリーズを読んで入眠しました…) |