其之弐百御拾市『クリスマス店員物語』の巻 |
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クリスマスである。(これを書いている頃) ここのところめっきり参加できていない北の民プレゼンツ『血で血を洗うなんてナンセンスだぜ!クリスマスショー』(ていうかアレ、ショーだったのか…)。せめてものお詫びにクリスマスプレゼントを贈ろうと、某デパートへやってきた。 あーでもねーこーでもねーと言いながら、北の民やら北じゃないとこの民やらのプレゼントを選んで会計だ。 レジにはオヤジ。静かに微笑みながら、チェックのベストを着て佇んでいる。 何故か女性集う売り場に配属中のオヤジ店員、奴はそのミラクルな世界観で僕を惑わせることとなるのだ…。 すまぬが店員殿、コイツらをクリスマス仕立てにラッピングしてくれるか? 「何番に致しましょうか?」 何番?いや、どうせ買うならこの店のナンバーワンを出してくれ…っていうか何の話だ? ニコニコ微笑むオヤジの視線の先の、ラッピングタイプ。 成る程。 では敢えてのシニン番号、四番で!!ババーン! 「かしこまりました」 オヤジはさらに微笑み度合を深めながら、ラッピング台にそいつらを置いた。 振り返って一言。 「今日はどのようにされますか?」 …………………何が。 今日はどのようにされますか、とな。 そうですね、取りあえずこの買い物が終わったら、予約してた『西遊記』のDVD取りに行って…、でまぁ夜ご飯パパっと買って帰ろうかなーぐらいに思ってますね…とでも答えればいいのか? しかし何故僕と関係ない店員が、我がプライベートを詮索しよるのか。美容院の人でもあるまいに。(「これからどこかお出かけですかー?ザッとワックスとかで整えちゃっていいですかねー?」) 困惑し、目を丸くして口をぽかーんと開ける僕に、店員一言。 「カードですか?」 解ったァ!!お支払い方法の話ダァ!!ちゅうか主語入れてくれやオヤジィ!! 実を言えばこの僕、クレジットカードなんちゅうもんは一枚も所有しておらぬ。元々たいした額でもなし、紙幣でお支払いするでよ、と伝えれば…、 「お現金でございますね!」 何だ…この昭和感漂うやり取り。嗚呼枯れススキ。 無事お現金にて会計済ませ、ラッピング待ちカードをもらう。「出来上がったらお呼びしますね」とオヤジが言うので、そこいらをプラプラ眺めつつ待機。 カウンターを背にステキ耳あてなどを見ていた時だった。背後より高らかに響くオヤジの声がしたのは…! 「ぬぅあーぁなうみさまぁー!ぬぅあーなうみさまぁー!!」 やめろー! 僕の名前を声高らかに呼ぶのはやめてくれー!!アンタ、劇団員か!!戦国時代か! カーと頬を赤らめつつ、身を低くしてカウンターへ向かい、なるべく目立たぬように荷物を受け取り、忍びのように立ち去る僕。 その背中に「あーりがとうございましたー」という軽やかなオヤジ店員の声が飛んで来た…。 某デパートから忍者のように飛び出たその後は、自らのクリスマスプレゼントとも言える『劇場版西遊記』のDVDを受け取りに向かう。 予約の紙をスラッと抜き放ち、いざレジカウンターへ! バンッ!…これを頼ム! 「はい。お待ちください」 店員ステステステステ。 カウンター奥に向かって行ったかと思うと、また違う方向へステステステステ…。 何処かへ姿を消したかと思うと、手ぶらで現れてまたステステステステ…。 ふと僕の胸に不安がよぎる。 受け取りは確かに12月20日からと書いてあったが…、えっ!?今日20日じゃなかった!?張り切りすぎた?! いや、今朝から何度も確認したんだ。20日に違いない。 レジでポツーンと待つこと数分…ようやく店員が製品を手に現れた。 おお西遊記。 目の前に二つのパッケージを置かれる。 「パッケージ二種類あるようなんですが、どちらがよろしいですか?」 む?二種類なんて話あっただろうか…と思いつつ、まぁ選べというなら選ぼうではないか。ではこちらで。 「かしこまりましたー」 そんなこんなで手に入れた西遊記。ワケあって映画館に見に行くことが出来なかったので、待ちに待った一本である。 家に帰って早速袋から取り出してみると…。 ん? 二種類見せられたパッケージの選んでないほうの写真が出てきた。 ひっくり返してみる。 そこに現れたのは、僕が選んだほうのパッケージだ。 ………。 元々どっちもついとるやんけーぃ!!(爆) つまりは元々一つのDVDの表面と裏面を別々に見た店員が、パッケージが二つあると思って持って来たということか…!嗚呼勘違い。 あの時、二つのパッケージを前にかなり真剣に吟味した僕のドキドキ感を返していただきたいものだ。 その後、世界初の心肝同時移植を拳握り締めながら見届けた僕は、改めて『西遊記』を紐解き、なまかたちと共に虎の民の国を旅した後、調子づいてそのまま天竺へ(TVシリーズ最終回)…! 気付けば時計は午前二時を指していたのだった…。 しまった! 数時間後、僕は会社に旅立たねばならなかったのだ…! ウキー!! (お父さん河童悟浄の華麗な蹴り技にメロメロであります!個人的に好きなのは、ラストの大盛上がり・悟空が瓢箪に龍を閉じ込めた後の「お師匠さーん」の一言。ビバ!西遊記!お釈迦様がさらわれた後の話も是非ともシリーズ化していたたきたい!!) |