其之弐百御拾駆『オレ宅にガス屋来る』の巻 |
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ガス屋がオイラを脅迫してきやがった。 ある日僕宅のドアポストに一通の手紙。 「ガス設備の調査やるから連絡よこしやがれ」という内容お知らせ文の中、気になる一言が!! 『下記期限内にご連絡がいただけない場合には、誠に不本意ではございますが、お客様の保安の確保並びに法令遵守のためガス供給を一時停止させていただく事もございますので…』 エエー…連絡しないだけでこの寒空の中ガス止められちまうのかーハハハそりゃ凄ェや。 阿呆か!!(爆) じゃあ何か、これがもし夜光堂公演期間で僕が家を数日空けてお知らせに気付かず、家に帰って「さぁシャワーだ」と思ったら冷水が降ってくるわけか! 凄ェな! 古いガス管は危ない。うむ。定期検査は必要だ。うむ。しかしながら連絡しないだけでガスが止まるというのは如何なものか。 ガス屋よ、人はどうか知れぬが、僕はそういう脅迫的ないわれ方が一番クソムカつくのだ。これはもう一人っ子性格上仕方ない。 多少キレつつ、ガスを止められてはいかんともしがたいので連絡。 そこは弱い。なんせガス管はあっちが握っているのだ。 「はい○○です」 ガス点検の連絡を頂戴したものだが、この点検とやらはいつ行われるのであるか。 「なるべく近い日がいいんですが…いつならいらっしゃいますか?」 来やがったな。平日会社、休日稽古の僕にいつ家にいるかと尋ねる輩め。 いつがいるかと問われれば、答えは「いつもおらん!」の頑固一徹ちゃぶ台返しの一言だ。 しかしそれでは我が家のガスがピタリと止まる。 尋ねてみよう。逆にいつならいいですか。 「土日は混合ってますが…」 では平日は!?平日は一体何時までですか!? 「五時ぐらいまでですかね…」 阿呆か!!(爆) それは僕の勤め先の定時だ!!(爆) どこでもドアかはたまたワープ能力でもなければ、到底間に合う時間ではない。僕にはネコ型ロボットもついていないし、却下である。 ならば土日で空いている時間はあるでしょうか。 「…今度の日曜はどうでしょう!?」 早い!!(爆)ガスだの水周りだのを一応掃除せねばならぬ僕の都合よ何処へ行く。 しかも日曜は稽古である。 しかしながら、ああだこうだと言っても仕方がないので、僕が『日曜』を受け入れ、相手が僕が稽古を終えてギリギリ帰ってこれる時間『五時』を受け入れ交渉成立となった。 唯一救いなのは、月二回の超時間練習(午前九時〜午後十時)時期ではなかったことか。そうなれば僕はガス屋を張り倒し、冷水に打たれながら修行僧的毎日を暮らすことになったであろう。 その道(ガス屋に非ず)のプロフェッショナルに我が家に投函された紙を見せ、「このクソムカつく手紙は一般的なものなのか!?」と問うたところ、プロ氏は文面を見てニヤッと笑った。 「いやー…こりゃ何度か通告出してるけど応じない場合の文面だねー。ほら、ここんとこマジックで塗って隠してる文面あるでしょー」 確かに。 文面一部に検閲の如し黒墨跡があり、ひっくり返して透かして見ても僕にはちっとも解らなかったのだが、プロ氏はそのからくりを立ち所に見破たのだ!流石! 「こーんな文面を一発目に投入するなんて、ずーいぶん楽な仕事してるなぁー。うちだったら三回目でもクレームもんだわー」 プロ氏、軽い口調で言いながらも目がマジだ!!ヒィ! 練習帰りのよちさんとうっちゃんについて来てもらい、いざ、当日だ。 約束の五時に家に辿り着いた我々は、よちさんの腹にブルブルベルトを当ててみたり、小腹が空いたのでおにぎりをもっしゃもっしゃ食べてみたり、自由なひと時を過ごす。 ピンポーン。 五時を少しばかり過ぎた頃、ヤツはやって来た。 …………ロバート山本に似ておる。一度思い込むと、もうそうとしか思えぬが人の不思議よ。 山本氏(仮)は気弱そうな感じで「表のガス検査は終えましたので…中の検査よろしいですか…」と言う。 いいさ。そのために掃除した挙句にひっしこいて稽古場から帰宅したのさ。 何故か始終気弱キャラの山本氏、ガスコンロの型式チェック、新ガス漏れ警報器の取り付け、点検書類の確認、サイン・押印と進んだ流れの中、自らの持ち物を落とす! ボールペン、コロン。 警報器の添付シール、ヒラリ。 手にした書類もカサカサカサ…。 後によちさんが「それはきっと電話の感じで『この人要注意人物』って言われて来たからだよ!」と心おきなく笑っていたが、僕はむしろ彼はクレーム封じの最終兵器ではないかと思う。 あれほどまでにプルプル震えられたらもう何も言えぬ。実は山本氏の行動が全て演技だったりしたなら…悪いことは言わん。ガス屋を辞めて劇団の人になるがいい…! しかし彼が本当に何かに怯えていたのだとしたら、それは…カーテンで仕切られた部屋の向こうから聞こえる、「ああああああああああああああああ…(ブルブルで震えながらの不気味声)」「やめなさい!みちこちゃん!もうやめなさい!」という吉田・内山コンビによる渾身のショートコントだったであろうと思われる。 脅迫文面に怒る僕のために…ありがとう友よ…! 点検箇所に「風呂がま」と書いてあったのでガッツリ掃除してみたが、特にコンロ以外触れられることもなく、契約した覚えもないのに契約書と銘打った書類にサインをさせられて、怒濤のガス点検は終わった。 その間わずか五分。 稽古場からひっしこいて帰って来た僕の立場と、僕に付き合ってくれた二人の友人の立場は一体…。 アンタぁ知らんだろうけど、ワシら稽古終りでしこたま腹減ってるんだコンチクショウ!はよメシ喰わせろウラー! 山本氏が気弱に帰って行った後、よちさんが言った。 「ま…もしこれが法律上どうしても必要な手続きだったとしてもだ。この会社のやり口がマズすぎるね…!!」 まったくその通り! ○レッ○ス関係者は猛省すべしだ!! (『天体戦士サンレッド』のコミックスを楽しみにしています。今月発売日に見当たらないとしょんぼりしていたところ、立ち寄った本屋でよちさんとうっちゃんが五冊も六冊もサンレッドを抱えて「あったよ!あったよー!」と清々しい笑顔で教えてくれました。ありがとう友よ!しかしオレ一冊でいいし!(爆)そうして入手したサンレッド、やはり最高にツボでありました…!) |