其之弐百旧拾『食べ物四小話』の巻



ひやむぎを茹で、麺つゆの代わりになめたけをぶあっとかけて食べるのが好きだ。
あまりに豪快にかけるものだから、なめたけ小瓶百円などあっという間にカラだ。
夏はひやむぎが良いという話をよちさんにしたところ、
「素麺じゃなくてひやむぎか…。やはりにゃーさんはガッツリしたもののほうがいいんだね…!」
と、よちさん頷く。
なるほど、そういう基準であったか…!
自覚なきまま購入し、よち指摘にて発覚する新事実を噛み締める。
しかしそんな僕の口より飛び出したのは、こんな一言であった。
「ふふふ!そうなのだよ!」
ババーン!
…自分を知ったかぶってしまった…。

セブンイ○ブンでおでん七十円均一中につき、暑い最中ながらもダシの香りにひかれ購入する。
大根、つみれ、餅巾着にウィンナー、無論ロールキャベツも大好きだ。
会社帰りに立ち寄った店にて、おでん売り場にビタリ陣取るオバハン…もといご婦人有り。
お帰り時のお客で賑わう中、店員一人をがっちりキープ。
おでん鍋の中をじっくり覗き込んで、一つ一つ指差しながらオーダー…オーダー?
「これ…がんもどき…?あ…そう…」
ご婦人、がんもどきを指差したまま凝視、凍結。
しばし時が止まる。
ご婦人よ、あなた様の伸ばした腕の下には僕がオーダーした大根があり、それをまさにトングで狙わんとした僕サイドの店員さんが困惑しておるのだが…。
何故オバハンは止まっているのか。
●実は現在熟睡タイム。がんもどきを指差したまま深い眠りについている。
●実は現在金縛り中。がんもどきに恨みを持つ霊に思いっきりとり憑かれている最中。
●がんもどきが元で破局した、甘酸っぱいあの昔の恋をじんわり思い出してる最中。
「…がんもどきは…いり…ますか?」
おおっと!?
ご婦人サイド店員、震える声で妙な間を打破ったァ!!
「…そうね…二個…」
オバハン金縛り解けたァ!
そしてすかさず僕サイドの店員が、僕大根をゲーット!!
ふしゅー…!
おでんを買うのに何故こんな緊張感を味あわねばならぬのか。
ご婦人よ、ここはおでん専門店ではない。
回転が命のコンビニだ。
フリーズせぬよう、魔除け札を持参すべし!
しかし夏のおでん…うまい。

この夏、僕はガリ○リ君を大量消費した。
定番のソーダやコーラに始まり、季節もののナシやブドウなどなど…その日の気分に合わせてチョイスしたものだ。
特にナシ味は大変気に入り、各方面に「ナシ味はうまい」と言って回ったほどである。
こうして毎日、ガリ○リ君で夏の暑さを乗り切っていた僕なのだが、この夏ついに当たり棒が出ることはなかった…。
僕も既にいい歳の大人、当たりが出たところで駄菓子屋に走り「オバちゃーん!当たりでたよー!当たり出よったよー!!」と、満面の笑みでアイスの交換に行くわけではないし、そもそも駄菓子屋では購入していない…。
いやしかし、そんな心根だからこそ、ガリ神は僕に当たり棒を当ててくれないのかも知れない。
ならば、「もしアンタが当たり棒だったら、いい大人である自分などかなぐり捨てて、購入スーパーに駆け戻り、キラキラの汗と最高の笑顔で『当たりが出たのでもういっぷおお〜ん!』とすぐさま交換にいっちゃるけぇ、どうか…どうか当たり棒であってくれ、うおありゃあああああああああああああああ!!」ぐらいの気持ちでアイスを選べばよいのか。
気迫を込めて選んだ本日のガリ○リ君グレープフルーツ味…ステキなハズレ無地棒が我の手に…。
当たり棒獲得への道は遠い。

この時期、わけあって夜ふかしをする時には、チータラやらビーフジャーキーやらがあると嬉しい。
さけるチーズもよい。
気がつけば恐ろしい勢いで、ジャーキーやらチータラやらが消えている。
このチーズ高騰期にさけるチーズが、腹が裂けるほどに食べたくなるこの気持ち。
どうにも夜中にさけるチーズが食べたくて、泣きながらコンビニで一本百円を出して買い出したことがある。
そしてその一本百円は、あっと言う間に僕の一部と消えていくのだ。
おお、恐ろしきチーズの誘惑。
そして今は人生二度目のチータラブーム到来中。
でっかい徳用袋を家にキープしようと企んでいる。
たとえ僕が凄い金持ちだったら…キャビアもフォアグラもいらぬ。
チータラとビーフジャーキーとさけるチーズを溢れんばかりにキープしたい…!
お菓子箱から常に若干はみ出しているくらいでいて欲しい。
僕の考える金持ち生活とは、家にマッサージ師とシャンプー師が常駐し、施術後にお茶を飲みながらチータラをもしゃもしゃ喰らう…そんな毎日。
そんな憧れを胸に、今日はチータラ徳用パックをプチゴージャス購入しようと思う。


(総理辞任緊急記者会見…真剣に見ていたドラマをぶっちぎられた身としては、23時になりゃああっちこっちでニュース番組が始まるんだから、会見も23時過ぎに始めりゃ良かったんじゃないのかと思いました。僕の中で支持率急落…もう辞めるから別に痛手じゃないのか…)