其之弐百旧拾壱『ロボ氏といっしょ』の巻



PSP版『どこでもいっしょ』のポケピと暮らしている。
以前、白いネコが旅立つのを見送って以来、実に一年ぶりぐらいのお部屋訪問となった今回のポケピは、四面の顔を持つロボット氏である。
このゲーム、ポケピと呼ばれるキャラクターに言葉を教えて会話しながら毎日を暮らす…のんびりゆっくりのほほん系ゲーム。
時が来てポケピが旅立つその時まで、同じ時を過ごしていくのだ。
そんなわけでロボット氏である。
さすがロボだけあって、ロボ氏は僕にロボットな問い掛けをかましてくるのだ。
「カッコいいロボットといったら何だ?」
「悪の手先のロボットといったら何だ?」
「正義の味方のロボットといったら何だ?」
「繰り返しになるが、悪の手先のロボットといったら何だ?」
…ロボよ。
僕は…僕はロボットにそんなに詳しくはないのだよ!!ババーン!
正義の味方ロボはそこそこ出てきても、なかなか悪の手先ロボまでは…どう頑張っても思い浮かばぬ。
それでも何やらかは教えてあげねばならぬと、苦しんだ挙げ句にひねりだした名前が「ふんかふんか三世」。
ふんかふんか三世は無論、僕が思い付きで考えた架空のロボット名である。
ええい、これでよかろうと、ロボ氏にそれを伝えると、彼は器用にロボダンスを踊りながら、「ふんかふんか三世か〜!またひとつエクセレントに賢くなったのだ〜」と喜ぶのであった。
なんと無邪気な…!
次にまたロボについて聞かれたら、聖徳太子Zと、自信を持って答えてみるとしよう。
ロボ氏とお出かけすると、クロネコ土産物屋さんから、出かけた場所にちなんだお土産をもらえることがある。
もらった土産物は部屋に飾ることが出来るのだが、あまりに無節操に飾りすぎて、今現在なんだかコンセプトが解らない部屋と成り下がっている。
ランドセル、鉄下駄、とっくり、鳥の置物…この辺りはまだよかろう。
掛け軸、工事現場人形、くいだおれピエロ…ここらへんからだんだんおかしくなってくる。
虎の敷き物、木目の壁紙…虎の登場で一気に趣味が悪くなってきた。
そさて極め付けは、床屋「ワダ」の看板(カクガリパンチの男性イラスト入り)と、バー「芝居道」のネオン看板の並ぶ一角である。
電気を消してもテカテカと光り続けるネオンと、その斜め下でその光を受けながらニヤリと笑うカクガリパンチ野郎…。
ロボ氏は今のところなんの苦情も申し立ててはきていないものの、今や俗な土産物屋、もしくは変なもの博物館と化した部屋を、いつか可愛らしい部屋にしてやらねばなるまい。
ポケピは時がくると、この部屋を旅立っていく。
以前うちにいた白いネコは、人間になるために旅に出るニャと言って旅立って行き、この前元気そうな笑顔のポストカードが届いていた。
その姿はネコ型で、どうやらまだ人間にはなれていないようだった。
ある日ロボ氏が言う。
「生き別れた兄さんを探しにいくロボ」
そうか、ついにこの時がやって来たか…!
旅立ちの朝、ロボ氏を見送りに行くと、ロボ氏はニッコリ笑って部屋を去って行った。
一応「またな」と声をかけてみたけれど、もうそんな事がないことは白いネコの時でよーく知っている。
ゆっくりと流出すスタッフロール…こいつが終われば、誰もいないガランとした部屋がうつし出され、時が来たら僕はまた次のポケピを迎え入れる準備をするのだ。
スタッフロールエンド…誰もいない部屋…さて一度電源を切ろうかなと思ったその時、部屋の襖がするるる〜と開いて…。
「ふぅ〜案外早く兄さん見つかったロボ〜」
な…なにイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!(爆)
早すぎる!!
兄さんの潜伏場所間違なく近所だろう!?
ていうか貴様ァ、オレのちょっとしんみりした気持ちと、次のポケピはうさぎにしようかなーというこのちょっとしたウキウキ感をかえしやがれコンチクショウめ!!
まさかこんなに早く出戻ってくるとは思わなかったため、しばし口をぽかんと開けたままという阿呆面で、画面を眺め続けた僕なのであった。
こんな展開もあろうとは、恐るべし『どこでもいっしょ』!!
ロボ氏はそんな事情からまだ家に居て、アクロバティックなダンスを踊ったり、冷蔵庫から飲み物を取り出してゴキュゴキュ飲んだりしながら、毎日を気ままに暮らしているのだった。
そしてやはり、僕にロボットの事を聞いてくるのだった…。


(外にお出かけすると、出先で様々なクロネコに遭遇する。時に屋台近くの電信柱にもたれこんだり、深夜の会社ソファで眠っていたり、河原の段ボールの中にちょこんと入っていたりするのだが、僕的には銭湯の風呂の縁に腰掛けているクロネコが、時たま「くぁ〜たまんね〜」みたいな顔をするのがお気に入りでした。)